みなさんは「since」の使い方を完ぺきにマスターしていますか?
「since」は使い方が何個かあってややこしいと感じている方もいるのではないでしょうか。
たしかに「since」が文の途中で使われると「時間」、文のはじめに来ると「理由」、といったように少し複雑ですよね。
そこで本記事では、「since」を文頭で使う際の基本的な用法や「because」、「as」との違いについて分かりやすくまとめます。
また「since」を文中で用いた場合の時間表現についても解説します。
この記事ではこういったことが分かるよ!
- 理由を示す「since」の使い方
- 理由を示す「since」「because」「as」の違いと使い分け
- 時間を示す「since」の使い方
この記事を最後まで読んでいただければ、これから英文中で「since」に出会ったとしてもスラスラ理解できるようになるでしょう。
文頭での「since」は理由を表す
では、さっそく文頭の「since」が何を表すかを解説します。
結論を言うと、文のはじめにある「since」は話し手と聞き手がすでに知っている理由を説明するときに用いられます。
Since + [理由や背景], [事実や意見]
つまり、「~である以上」というように話の背景を説明するニュアンスで使用されます。
以下は、「since」で理由を説明している例文です。
“Since there are no trains until 11, we will have to stay here.”
「11時まで電車がない以上、ここに滞在しなければなりません。」
この場合、話し手と聞き手で「11時まで電車がない」ことは共通の認識で、それが理由でしばらく待たなければならない、という文脈です。
理由を表す「because」「as」との違い
これまで、文頭の「since」は理由を表すことを説明してきました。では、同じく理由を表す「because」や「as」とは何が違うのでしょうか。
答えは以下です。これらは同じ「理由」を表しますが、以下のようなニュアンスの違いがあります。
- 「since」:背景「~である以上」
- 「because」:理由「~なので」
- 「as」:補足「~だから」
「since」:背景「~である以上」
先述しましたが「since」は「~である以上」といったように、すでに知られている情報や背景を前提とするニュアンスがあります。
”Since we’ve exceeded our budget for this quarter, we’ll have to cut back on expenses.”
「今四半期の予算を超えてしまった以上、経費を削減する必要があります。」
「since」の直後の「we’ve exceeded our budget(予算を超えてしまった)」が聞き手にとって既知の事実である場合、このような表現をすることが出来ます。
この既知の事実を前提として、次の行動を提示する場合に文頭の「since」はよく使われます。
「because」:理由「~なので」
「because」は最も直接的な原因や理由を説明するために使われ、強い因果関係を示します。
すなわち、特に理由を強調したいときに使用するとよいでしょう。
“We need to postpone the meeting because our key speaker is unavailable today.”
「本日はキースピーカーの都合が合わないため、会議を延期する必要があります。」
ここでの「because」は、会議延期の直接的な理由をはっきりと示しています。
また、「because」の位置は文の途中に配置するのが一般的です。
これは、英語では聞き手にとって既知の情報を前に、新しい情報を後に持ってくることに関係しています。
同じ理由で、聞き手にとって既知の背景を説明するとき、「since」が文頭にくるのです。
「as」:補足「~だから」
「as」も理由を示す接続詞で、「because」と同様に直接的な理由を示すことができます。
しかし、よりフォーマルな文章や、理由が述べられると同時に行動が起こる状況で使われることが多いです。
また、「as」は理由をより控えめに示す傾向があり、話し手が理由として補足情報を付け加えたいときに選ばれます。
“As we are currently upgrading our server, there might be intermittent downtime.”
「現在サーバーをアップグレードしているため、断続的にダウンタイムが発生する可能性があります」
この例ではサーバーの、サーバーのアップグレードとそれに伴うダウンタイムを説明しています。
「as」を使うことによって、サーバーアップグレードが理由でダウンタイムが同時に発生するということを表現しています。
文頭以外の「since」は時を表す
- 接続詞/前置詞の「since」を使った時間表現「~以来」
- 副詞の「since」を使った強調表現「それ以来」
接続詞/前置詞「since」を使った時間表現「~以来」
時間を表す場合、接続詞/前置詞の「since」を使った文は通常、以下の形式を取ります。
[現在完了形または現在完了進行形の節] + since + [過去の出来事]
この構文は、過去のある時点から現在に至るまで継続している状態や行動を表すのに適しています。
“Our productivity has improved significantly since we implemented the new software system.”
(新しいソフトウェアシステムを導入してから、私たちの生産性は大幅に向上しました。)
この文では、「since」はソフトウェアシステムの導入が生産性向上の起点であることを示し、その結果を現在完了形で表現しています。
ソフトウェアシステムの導入が理由で、それを起点として生産性が向上していると捉えることが出来ます。
つまり、時間の「since」も暗に理由を表していることが分かります。
このように「since」のイメージは「起点」です。
そのイメージが派生して「~以来」と「~なので」という時と理由の2つの意味を表しています。
副詞「since」を使った時間の強調表現「それ以来」
一方で、副詞としての「since」を使って「それ以来」という風に表す場合は、以下のような構造をとります。
[現在完了形または現在完了進行形の節] + (ever) since
この用法の時は話し手の感情を強調する場合が多いため、強調語の「ever」とともによく使われます。
“I was taken to by an ambulance due to drinking too much. I haven’t been drinking ever since.”
「飲みすぎて救急車で運ばれたんだ。それ以来、お酒は飲んでないよ」
過去の「飲みすぎて救急車で運ばれた」という起点以降、「お酒なんか飲まないと決めている」といった話し手の感情を「ever since」で表しています。
文頭の「since」使い方まとめ
今回のポイントをまとめるよ!
- 理由を示す「since」は文の最初
- 時間を示す「since」は文の途中か文末
- 理由「since」「because」「as」の違い
・「since」:背景「~である以上」
・「because」:理由「~なので」
・「as」:補足「~だから」
「since」を使用する際は、主に2つの用途があります。
文の最初にくるものは理由や原因を示しており、文の途中や文末にある場合は時間的な文脈を表しています。
このように覚えておけば、「since」が出てきたときにどっちだろうと迷うことはなくなると思います。
本記事が少しでもみなさまのお役に立てば幸いです。
コメント