「してください」を英語で伝えよう!Please~を避けるべき場面とは?

英語で「~してください」ってどう言うの?

英語で「~してください」依頼をするとき、最初に頭に浮かぶのが「Please~」ですよね。しかし、ビジネスなどにおける実際の英会話ではもっと豊富な表現が使われます。

今回は、「Please」以外にも使える依頼のためのフレーズを掘り下げて解説します。

ぬこ(筆者)

この記事では以下のことがわかるよ!
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目次

「〜してください」Pleaseなど基本のフレーズ

まずは、もっとも基本的な「~してください」を表す言い方を3つ紹介します。中学校や高校の時に勉強した記憶がある方も多いと思います。

  • Please ~「〜してください」
  • Can you ~ ?「〜してもらえますか」
  • Will you ~ ?「〜してもらえますか」

英語のフレーズにはフォーマリティ(堅苦しさ)といって、場面に応じた適切な言い方があります。

例えば、日本語でも「お疲れ様です」と「ご苦労様です」の使い分けが必要です。「ご苦労様です」は目下の人に対して使うのが一般的なので、上司や目上の人には使わないほうが良いでしょう。

では、「Please~」「Can you ~ ?」「Will you ~ ?」フォーマリティはどのようになるでしょうか。

以下はこれらの表現が使われる場面の範囲を数字で表したものです。もっともカジュアルな場面を1、非常にフォーマルな場面を10としています。

「Please~」「Can you ~ ?」「Will you ~ ?」は1~6程度の比較的カジュアルな場面で使用されます。

それでは、各表現を使った例文を紹介します。上記で説明したフォーマリティも意識しながら見ていきましょう。

Please〜「〜してください」

「Please~」は「~してください」と依頼の際に使う最も基本的なフレーズです。

しかし、使う場面によっては指示的だと捉えられるかもしれません。シンプルであるがゆえに冷たく聞こえるため、相手の状況や関係性を考慮する必要があります。

たとえば、職場で忙しい同僚に「Please send me the report by tomorrow.」と言うと、急かしているように感じられるかもしれません。

”Please send me the report by tomorrow.”
「明日までにレポートを送ってください。」


”Please turn off your cell phones during the meeting.”
「会議中は携帯電話の電源をお切りください。」

Can you〜?「〜してもらえますか」

Can you〜?」はカジュアルな依頼に適した表現です。友人や同僚に対して使う分には良いですが、ビジネスシーンではあまりふさわしくない言い方になります。

たとえば、「Can you help me with this task?」と同僚に頼むことはよくありますが、上司にはあまり使いません。

”Can you help me with this task?”
「このタスクを手伝ってもらえますか?」


”Can you pass me the salt?”
「塩を取ってもらえますか?」

Will you〜?「〜してもらえますか」

Will you〜?」は、少しだけフォーマルさを持たせた依頼の表現です。相手に対して依頼をしつつも、少し強めの印象を与えることがあります。

たとえば、会議中に「Will you send me the updated file?」と少し強めに依頼するニュアンスになります。

”Will you send me the updated file?”
「更新されたファイルを送ってもらえますか?」


”Will you provide the necessary information by Friday?”
「金曜日までに必要な情報を提供してもらえますか?」

丁寧な「〜してください」の基本表現

依頼をする際に相手に対して良い印象を与えたい場合、より丁寧な表現を使うことが重要です。

ここでは、丁寧な依頼表現として「Can you〜?」と「Will you〜?」の過去形である「Could you〜?」と「Would you〜?」といったフレーズを解説します。

現在or未来のことを過去形で言う = 丁寧な表現

現在or未来のことを過去形で言う
= 丁寧な表現

  • Could you ~ ?「〜していただけますか?」
  • Would you ~ ?「〜していただけますか?

はじめに、これらの表現が使われる場面を確認してみましょう。「Could you〜?」「Would you〜?」は3~9程度と比較的幅広いシチュエーションで使用することができます。

以下は、「Could you〜?」と「Would you〜?」を使った例文です。実際の場面をイメージしながら読むことで理解が深まります。

Could you〜?「〜していただけますか?

「Could you〜?」は、「Can you〜?」の丁寧なバージョンです。ビジネスシーンやフォーマルな場面でも非常に使いやすく、相手に対して礼儀正しい印象を与えることができます。

”Could you send me the report by the end of the day?”
「今日中にレポートを送っていただけますか?」


”Could you provide more details about the project?”
「プロジェクトについてもう少し詳しく教えていただけますか?」

Would you〜?「〜していただけますか?

「Would you〜?」は、「Will you〜?」の丁寧なバージョンです。相手に対して礼儀正しい印象を与えるため、こちらもビジネスやフォーマルな場面での使用に適しています。

”Would you review this document?”
「この書類をレビューしていただけますか?」

”Would you join us for the dinner?”
「ディナーに参加していただけますか?」

もっと丁寧に「~してください」と伝える方法

「Could you〜?」と「Would you〜?」よりも遠回しで丁寧に依頼をする場合の表現をいくつか紹介します。

これらの表現は非常に回りくどい言い方なので使う場面には気を付けてください。親しい友人との会話で使うと不自然に感じられるでしょう。

回りくどい言い方 = 丁寧な表現

  • Would you mind 〜ing?「〜していただけますか」
  • I was wondering if you could 〜「〜していただけますか」
  • Would it be possible to 〜?「〜することは可能ですか」
  • I would be grateful if you could 「〜していただけるとありがたいです」
  • It would be helpful if 〜「〜してもらえると助かります」
  • Do you think you might be able to 〜「〜してもらうことは可能でしょうか」
  • Would you mind 〜ing?
    「〜していただけますか」
  • I was wondering if you could 〜
    「〜していただけますか」
  • Would it be possible to〜?
    「〜することは可能ですか」
  • I would be grateful if you could
    「〜していただけるとありがたいです」
  • It would be helpful if 〜
    「〜してもらえると助かります」
  • Do you think you might be able to 〜
    「〜してもらうことは可能でしょうか」

上記の表現が使用される場面を確認してみましょう。これらは6~10程度の限られたフォーマルな状況にのみ適しています。

それぞれの表現について具体的な例文からイメージをつかみましょう。あまりなじみがない言い回しが多いと思うので、音声も一緒に確認してみてください。

Would you mind 〜ing?「〜していただけますか?」

「Would you mind 〜ing?」は日本語に直訳すると「〜することを気にしますか?」となります。

英語では、このように回りくどい言い方は非常に丁寧な印象を与えます。相手に対して敬意を払うことができ、特にフォーマルな場面で効果的です。

”Would you mind waiting here for a moment?”
「少しここでお待ちいただけますか?」

I was wondering if you could 〜「〜していただけますか」

「I was wondering if you could〜」は日本語に直訳すると「あなたが~できるかどうかを考えていました」です。

この表現は控えめながらも非常に丁寧な言い方です。依頼をする前にワンクッション置くことで、より柔らかい印象を与えます。

”I was wondering if you could join us for the meeting.”
「その会議にご参加いただけますか?」

Would it be possible to 〜?「〜することは可能ですか?」

「Would it be possible to〜?」は日本語にすると「~することは可能ですか?」になります。相手に無理をさせない配慮を示し、礼儀正しく依頼を伝えることができます。

”Would it be possible to have a quick call later today?”
「今日のちほど短い電話をすることは可能ですか?」

I would be grateful if you could 〜「〜していただけるとありがたいです」

「I would be grateful if you could〜」は、依頼を丁寧に伝えると同時に、相手に感謝の気持ちを表すことができる表現です。

日本語に直訳すると「あなたが~すると私は感謝するでしょう」と仮定を使った少し複雑な文になっていることがわかります。

”I would be grateful if you could send the invoice by the end of the week.”
「今週末までに請求書を送っていただけるとありがたいです。」

It would be helpful if you could 〜「〜してもらえると助かります」

「It would be helpful if you could〜」は日本語にすると「~していただけると助かるでしょう」となります。相手に対して柔らかく依頼を伝える表現です。協力をお願いする際に非常に有効です。

”It would be helpful if you could give me a ride to the airport.”
「空港まで送っていただけると助かります。」

Do you think you might be able to 〜 ?「〜してもらうことは可能でしょうか?」

「Do you think you might be able to〜?」は、相手の負担を考慮しながら依頼を伝える表現です。日本語に直訳すると「あなたは~することが可能だと思いますか?」と少し不自然ですが、英語では非常に丁寧な表現となります。

”Do you think you might be able to finish the report by Friday?”
「金曜日までにレポートを仕上げてもらうことは可能でしょうか?」


このように、英語での依頼表現は状況や相手に応じて使い分けることが大切です。丁寧な表現を使うことで、相手に対して敬意を示し、依頼が受け入れられやすくなります。

次は、英語で依頼するときに気を付けるべきことについて詳しく見ていきましょう。

英語で依頼するときに気を付けるべきこと

私の過去の経験から、英語で依頼をする際に気を付けるべきポイントについて説明します。以下の2つの言い方は場面によっては失礼な印象を与えてしまうため注意してください。

  • 「Please」が失礼になる場面とは?
  • 依頼する場合「I want you to 〜」は避けよう

これらの表現を使う際に注意したほうが良い理由をこれから詳しく述べます。

「Please」が失礼になる場面とは?

多くの人が「Please」を使えば丁寧になると思いがちですが、実際には場面によっては不適切になることがあります。

特に命令形に「Please」を付け加えた形は、状況によっては命令調に感じられることがあり、相手に対して威圧的な印象を与えてしまう可能性があります。

実際に、私の経験ではこの「Please」+ 命令形の表現が使われるのは、上司が部下に使う場合や、緊急の指示を出す場合に限られることが多い印象です。

Please complete this report by tomorrow.
= このレポートを明日までに完成させてください。(命令的)

Would you complete this report by tomorrow?
= このレポートを明日までに完成させていただけますか?(間接的)

依頼する場合「I want you to 〜」は避けよう

「I want you to 〜」も「あなたに~してほしい」というように、何かを依頼する言い方の一つではあります。

しかし、「I want you to 〜」という表現は、非常にストレートで強い印象を与えます。特にビジネスシーンでは、相手に対して命令的に感じられるため、避けるべきです。

以前、私は同僚に「I want you to finish this task by the end of the day」と言ってしまいました。すると、「もう少し柔らかい言い方があれば、もっとやる気が出るのに」と言われました。

この経験から、より丁寧で協力を促す表現を使うようになりました。

I want you to finish this task by the end of the day.
= 今日中にこの仕事を終わらせてほしい。(命令的)

Could you finish this task by the end of the day?
= 今日中にこの仕事を終わらせていただけますか?(間接的)

まとめ:英語で「~してください」Pleaseを使わない表現

ぬこ(筆者)

英語で「~してください」は場面に応じて以下を使い分けよう!

英語で「してください」という依頼の表現は多岐にわたり、それぞれに適した場面があります。「Please~」はシンプルで便利ですが、より丁寧でフォーマルな場面では「Could you~?」や「Would you mind ~ing?」などの表現を使うと良いでしょう。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。この記事が皆さんの英語学習に役立つことを願っています。これからも一緒に学び続けましょう!

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この記事を書いた人

理系修士卒→外資エンジニア2年目

独学でネイティブレベルの英語を目標に日々勉強しています。英語学習におけるアウトプットの重要さに気づき,ブログ運営をはじめました。TOEIC870 、オンライン英会話16か月継続中。

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