ネイティブがよく使う「like」ってどういう意味?
みなさん、「like」という単語が「好き」以外で使われているのはご存じですか?なんとなく「~みたいな」といった意味で使われているという感覚はあるかもしれません。
「like」は文中の位置や文脈によって品詞を変え、動詞の「~が好きだ」以外にもいろいろな意味を持ちます。例えば、前置詞、接続詞として「like」が使われている例に以下のようなものがあります。
She sings like a professional.
(彼女はプロのように歌う)
He acted like he didn’t care.
(彼は気にしていないかのように振る舞った)
少しややこしいと感じたかもしれません。でも安心してください、この記事では、「like」の多様な意味と実践的な用法、ビジネスシーンでの効果的な使い方と例文、そして慣用表現とネイティブのような発音のコツまでわかりやすく説明します。
私は外資系企業で働くエンジニアで、日常的に英語ネイティブと英語を使用して仕事をしています。ネイティブから直接盗んだ知識に基づいて、今回の内容をまとめました。
< 筆者について>
この記事を書いたぬこです。
外資系企業で働くエンジニア2年目で、TOEIC870、オンライン英会話16か月継続中。英語学習者としてまだまだ未熟ですが頑張ります!
この記事を読むことで、「like」の多様な使い方をマスターし、特にビジネスシーンでより自然で説得力のある英語表現ができるようになります。日常会話からプレゼンテーションまで、幅広い場面で自信を持って英語を使えるようになるでしょう。
「like」の基本と「好き」以外の意味
「like」と聞くと、多くの人は「好き」という意味をまず思い浮かべるでしょう。もちろん正解です!「like」の最も基本的で重要な意味の一つが「好き」なんです。
でも、実はこの単語には、「好き」以外にも多くの使い方があります。私の周りのネイティブスピーカーも、この「like」を様々な場面で使い倒しています。
今回は、その基本的な「好き」という意味から始めて、さらにそれ以外の表現について一緒に学んでいきましょう。「like」の多様な使い方を知ることで、きっと新しい発見があるはずです。
「like」の「好き」を表す基本的な用法
「like」の最も基本的な意味、それは「好き」です。この用法では、「like」は他動詞として機能し、以下のような文法構造で使われます。
主語 + like + 目的語:~が好きだ
また、この「like」は時制と主語によって下記のように形を変えます。一般的な動詞の変化の仕方と同じなので覚えやすいですね。
時制 | 主語 | 変化形 | 例文 |
---|---|---|---|
現在形 | 三人称単数以外 | like | I like pizza. |
三人称単数 | likes | She likes classical music. | |
現在形以外 | 過去形 | liked | I liked the movie. |
現在分詞 | liking | I’m liking this book. ※口語的 | |
過去分詞 | liked | I have liked sushi for years. |
また、英語話者と話していて感じるのは、「like」は程度を表す副詞と共に使用されることが多いということです。以下のような言い方も合わせて覚えておくとあなたの表現力が一段階アップすると思います。
I really like the design of the website.
(そのウェブサイトのデザインが本当に好きです)
I kind of like spicy food.
(私は辛い食べ物がまあまあ好きです)
「好き」以外の「like」の主な意味
続いて、「~が好きだ」以外を意味する「like」の語法について簡単に紹介します。冒頭でも少しふれたとおり、「like」は文脈に応じて様々な意味を持ちます。以下の表をご覧ください。
種類 | 例文 |
---|---|
比較 | This car is like my old one. (この車は私の古い車に似ている) |
例示 | Foods like pasta and rice are high in carbs. (パスタやご飯のような食品は炭水化物が多い) |
可能性 | It looks like it might rain. (雨が降りそうだ) |
仮定 | It seems like she’s not coming to the party. (結局彼女はパーティーに来ないようだ。) |
これら「like」の使われ方の共通点 (= コアイメージ)は「類似」です。つまり、何かを別のものに近づけて考えたり、比較したりする際に使用されます。
先ほど挙げた例を見てみましょう。
- 比較:「This car is like my old one.」 – 新しい車を古い車に近づけて考えています。
- 例示:「Foods like pasta and rice」 – パスタやご飯を炭水化物の多い食品の例に近づけています。
- 可能性:「It looks like it might rain.」 – 現在の状況を雨が降る状況に近づけて考えています。
- 仮定:「It seems like she’s not coming 」 – 彼女の様子から予想した仮定を現実に近づけています。
これらの例は全て、何かを別のものに「近づける」「比較する」という「類似」のコアイメージで説明できます。このコアイメージを理解することで、様々な文脈での「like」の使用が直感的に理解しやすくなります。
ただし、実際に文の要素として「like」を使用する場合には、品詞ごとの使われ方という観点でも学ぶ必要があります。「like」は前置詞、接続詞として機能するため、それぞれの品詞での正確な使用法を理解することも重要です。
品詞ごとの「like」の使われ方については、次のセクションで詳しく説明します。そちらも併せてご覧いただくことで、「like」の総合的な理解と使用能力が向上するでしょう。
品詞で変わる「like」の意味と用法
これまで、「like」という単語は「類似」のコアイメージで説明できるというように説明しました。このセクションでは、前置詞と接続詞としての「like」の用法について詳しく説明します。
前置詞としての「like」
まず、前置詞としての「like」の使い方について見ていきましょう。前置詞「like」は、名詞や名詞句の前に置かれ、「~に似た」や「~のような」といった意味を持ちます。この用法は、比較や例示を行う際に使うことができます。
そもそも前置詞とは?
英語における前置詞(Prepositions)は、名詞や名詞句の前に置かれ、それが表す場所、時間、方向、方法、理由などを示す単語です。例えば、「in(~の中に)」「on(~の上に)」「at(~で)」などが前置詞に該当します。
前置詞としての「like」も同様に文中で名詞や名詞句の前に置かれ、おもに「~に似た」「~のような」といった比較や例示を表現する句を作ります。
like + 名詞/名詞句 = 「~に似た(比較)」「~のような(例示)」
比較の前置詞として「like」が使われている例
She sings like a professional.
名詞(句)
(彼女はプロのように歌う)
この文では「like」は前置詞として使われ、名詞「a professional(プロ)」を導いています。この「like」は、彼女の歌い方をプロと比較していることを示しています。
This car is like my old one.
名詞(句)
(この車は私の古い車に似ている)
ここでも「like」は前置詞として使われ、名詞句「my old one(私の古い車)」を導いています。この文は、新しい車を古い車と比較して、両者が似ていることを表しています。
例示の前置詞として「like」が使われている例
Foods like pasta and rice are high in carbs.
名詞(句)
(パスタやご飯のような食品は炭水化物が多い)
この文では「like」が例示として使われています。「pasta and rice(パスタやご飯)」が例示される食品であり、それらが炭水化物が多いことを示しています。この場合、「like」は「~のような」という意味で使われ、特定の項目を他の同様のものの例として挙げるために使用されています。
Weather conditions like rain and snow can impact travel plans.
名詞(句)
(雨や雪といった天気が旅行の計画に影響を与えることがあります。)
この文では「雨や雪」を例として示すために「like」が使われています。「like」の後に続く「rain and snow(雨や雪)」は、影響を与える可能性のある天気の具体例です。
接続詞としての「like」
次に、接続詞としての「like」の使い方について説明します。接続詞「like」は、特に口語的な文脈でよく使われ、可能性や仮定といった表現に使うことができます。フォーマルな場面ではあまり使われませんが、日常会話では非常に便利です。
そもそも接続詞とは?
接続詞は、文と文をつなげる役割を持ちます。「and(そして)」「but(しかし)」のような一般的な接続詞に加えて、「like」もその一種として使われますが、意味やニュアンスが少し異なります。
like + 文 = 「~しそう(可能性)」「~するようだ(仮定)」
可能性の接続詞として「like」が使われている例
It looks like it might rain.
文
(雨が降りそうだ)
この文では「like」が接続詞として使われ、「it might rain(雨が降るかもしれない)」という文を導いています。ここでの「like」は、何かが起こる可能性を示すために使われます。
また、「It looks like…」というフレーズは、視覚的な手がかりをもとに予測する際に使われ、日常会話でよく見られる表現です。この構造では、「like」の後に完全な文が続き、何かが起こりそうだという可能性を表現します。
It sounds like they might cancel the event.
文
(彼らがイベントをキャンセルする可能性がありそうだ)
この文でも「like」が接続詞として使われており、「they might cancel the event(彼らがイベントをキャンセルするかもしれない)」という文を導いています。
「It sounds like…」というフレーズは、聞いた情報に基づいて予測や推測をする場合に使われます。ここでの「like」は、未来に起こりうる出来事についての可能性を示しています。この構造もまた、「like」の後に完全な文が続きます。
仮定の接続詞として「like」が使われている例
He acted like he didn’t care.
文
(彼は気にしていないかのように振る舞った)
この文では「like」が接続詞として使われ、「he didn’t care(彼は気にしていなかった)」という文を導いています。ただし、実際には彼が気にしていたかどうかは不明であり、ここでは「like」が仮定的な状況を表しています。
この「like」は「as if(まるで)」と同じように使われ、何かがそうであるかのように振る舞う状況を表現します。文法的には、実際にそうであるわけではない状況を想定している点が重要です。
It seems like she’s not coming to the party.
文
(彼女はパーティーに来ないようだ)
この文でも「like」が接続詞として使われており、「she’s not coming to the party(彼女はパーティーに来ない)」という文を導いています。
この「like」は、「seems like…」の形で、状況から推測される仮定を表現しています。これは、ある状況が事実かどうかを明確には断定せずに、そのように見えるというニュアンスを含んでいます。「like」の後に続く文が、想定される状況を示しています。
まとめ:「like」の多様な使い方
この記事のポイントをまとめるよ!
他動詞「like」の使い方
主語 + like + 目的語:~が好きだ
前置詞「like」の使い方
like + 名詞/名詞句 = 「~に似た(比較)」「~のような(例示)」
比較
「She sings like a professional」
(彼女はプロのように歌う)
例示
「Foods like pasta and rice are high in carbs」
(パスタやご飯のような食品は炭水化物が多い)
接続詞「like」の使い方
like + 文 = 「~しそう(可能性)」「~するようだ(仮定)」
可能性
「It looks like it might rain」
(雨が降りそうだ)
仮定
「He acted like he didn’t care
(彼は気にしていないかのように振る舞った)」
「like」という単語は、「好き」という基本的な意味から、文脈に応じて様々な役割を果たすことがわかりました。
前置詞として使うときは、物事を比較したり例示したりするために便利です。たとえば、「She sings like a professional(彼女はプロのように歌う)」では、彼女の歌い方をプロと比較して説明しています。
また、「Foods like pasta and rice are high in carbs(パスタやご飯のような食品は炭水化物が多い)」のように、特定のものを例示する際にも使われます。
接続詞としての「like」は、主にカジュアルな会話で使われ、可能性や仮定を表現します。
「It looks like it might rain(雨が降りそうだ)」では、現状から推測して未来の可能性を示し、「He acted like he didn’t care(彼は気にしていないかのように振る舞った)」では、実際の感情とは異なる仮定的な行動を表現しています。
このように、「like」は非常に多用途な単語であり、シンプルながらも多彩な表現が可能です。ビジネスシーンや日常会話で「like」を適切に使い分けることで、より自然で説得力のある英語表現ができるようになるでしょう。
これからも「like」の使い方を意識して、幅広い場面で活用してみてください。
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