今回は、英語の基本構文である「There is ~」について解説します。この構文は、物や人の存在を表現する際に非常に便利で、日常会話やビジネスシーンでも頻繁に使われます。ぜひこの構文をマスターしてあなたの英語表現力をさらに高めましょう!
筆者は外資系企業で働くエンジニアで、日常的に英語ネイティブと英語を使用して仕事をしています。ネイティブから直接盗んだ知識に基づいて、今回の内容をまとめました。
「There is」ってどういう意味?
「There is ~」は「~がある」や「~がいる」って意味だよ。
例えば、「There is a cat in the garden.」は「庭に猫がいる」ってこと。
なるほど。でも、「there」って「そこ」って意味じゃないの?
いい質問だね。確かに「there」は「そこ」って意味だけど、「There is」構文では特に場所を指してるわけじゃないんだ。この場合の「there」は、文を始めるための形式的な言葉で、実際の主語は「is」の後に来るんだよ。
そうなんだ。じゃあ、「There is a cat in the garden.」の主語は「a cat」ってこと?
その通り!「There is」は「~がある」っていう存在を表す表現で、主語は「a cat」になるんだ。だから、「there」は特に訳さなくていいんだよ。
< 筆者について>
この記事を書いたぬこです。
外資系企業で働くエンジニア2年目で、TOEIC870、オンライン英会話16か月継続中。英語学習者としてまだまだ未熟ですが頑張ります!
「There is」構文とは?
基本的な文法構造
この構造は、文の主語として機能する「There」で始まり、その後に be 動詞(is/are)が続き、最後に存在を示す対象となる名詞が来ます。
There + be動詞 + 名詞 = ~がある/~がいる
There is a cat in the garden.
(庭に猫がいます)
この構造は、存在する対象が何であるかを明確に示すことができ、聞き手や読み手に新しい情報を効果的に伝えることができます。
また、この構造は状況や文脈に応じて柔軟に変化させることができ、「There are」「There is not」などのバリエーションも可能です。基本構造をしっかりと理解することで、より複雑な表現にも応用できるようになります。
「There is」構文がいつ使われるか
「There is ~」の用法について勉強する前に、どのような場面で使われえるかについて考えてみましょう。
「There is ~」は、英語で「~がある」や「~がいる」と言いたいときに使う基本的な表現です。物や人の存在を伝える際に用いられます。この表現は、新しい情報や状況を紹介する際によく使われ、会話や文章の流れを自然にします。
「There is」は、聞き手の注意を特定の対象に向ける役割も果たします。例えば、「There is a book on the table.」と言うと、相手はテーブルの上の本に注目します。この表現を使いこなすことで、伝えたい情報を効果的に伝えられます。
There is a book on the table. Is that yours?
(テーブルの上に本があります。あなたのですか?)
「There is」構文の主語はどれか
英語初心者が「There is」構文で主語が分かりづらく、この構文を習得しにくいという問題があります。私も初めてこの構文を勉強したとき少し理解に苦しんだ覚えがあります。そこで、用法を紹介する前に「There is」構文の意味上の主語がどれであるかをはっきりとさせたいと思います。
「There is」や「There are」で始まる文は、英語で存在や事実を述べるときに使われる構文です。このときの「There」は形式主語と呼ばれ、文法的な主語の位置を埋めるために使われます。一方、実際の意味上の主語は動詞の後に来る名詞句です。
また、動詞「is」や「are」は、後に続く名詞(意味上の主語)の数に一致します。つまり、動詞の形が後続の名詞に合わせて変化することからも、後続の名詞が主語であることが分かります。
単数の場合
There is a cat under the table.
(テーブルの下に猫がいます)
意味上の主語 : a cat
複数の場合
There are three books on the desk.
(机の上に3冊の本があります)
意味上の主語 : three books
“この構文のbe動詞は原則としてのちの名詞の数・人称と一致するので、一般に主語はbe動詞の後の名詞であると考えられている。文頭のthereはそれ自身はっきりした意味を持たず、発音も弱く読まれる。“
引用:『ロイヤル英文法改定新版』綿貫陽(著)、旺文社
「There is」構文の作り方
単数形を使う場面
可算名詞
単数形の「There is」は、一つの物や人、概念の存在を示す際に使用されます。例えば、「There is a book on the table.」(テーブルの上に本が1冊あります)のように使います。単数形を使用する際は、後ろに来る名詞が単数形であることを確認することが重要です。
There is a book on the table.
(テーブルの上に本が1冊あります)
不可算名詞
また、不可算名詞の場合も単数形を使用します。例えば、「There is milk in the fridge.」(冷蔵庫に牛乳があります)のようになります。
There is milk in the fridge.
(冷蔵庫に牛乳があります)
※「fridge」は「refrigerator」(冷蔵庫)のカジュアルな省略形
一般的な事実
単数形の「There is」は、一般的な事実を述べる場合にも使用されます。例えば、「There is a solution to every problem.」(すべての問題には解決策があります)のような表現も可能です。
There is a solution to every problem.
(すべての問題には解決策があります)
複数形が使われる場面
複数の物
「There are」は複数の物や人の存在を示す際に使用される「There is」の複数形です。例えば、「There are three books on the table.」(テーブルの上に3冊の本があります)のように使います。複数形を使用する際は、後ろに来る名詞が複数形であることを確認することが重要です。
There are three books on the table.
(テーブルの上に3冊の本があります)
グループや集団
複数形の「There are」は、グループや集団について言及する際にも使用されます。例えば、「There are many ways to solve this problem.」(この問題を解決する方法はたくさんあります)のような表現も可能です。
There are many ways to solve this problem.
(この問題を解決する方法はたくさんあります)
否定文の作り方
There is/are not ~
「There is/are」を使った否定文は、物事や人の非存在を述べる際に使用されます。基本的な構造は「There + be動詞 + not + 名詞 」です。
There + be動詞 + not + 名詞 = ~がない/~がいない
例えば、「There is not a picture on the wall.」(壁に絵はありません)のように使われます。
There is not a picture on the wall.
(壁に絵はありません)
また、否定文では否定を強調するために「any(いくつか)」がよく一緒に用いられます。例えば、「There are not any students in the classroom.」(教室に学生は一人もいません)という風にです。
There are not any students in the classroom.
(教室に学生は一人もいません)
There is/are no ~
「There is/are no ~」という表現もよく使われるので覚えておきましょう。この構文を使うことで、より直接的に「~がない」「~がいない」という意味を強調して伝えることができます。
There is no time to waste.
(無駄にする時間はありません)
There are no tickets left for the concert.
(コンサートのチケットは残っていません)
「There is」構文の作り方まとめ
「There is」構文を正しく使いこなすと、「~がある」もしくは「~がない」といった文を自然に作ることができます。ここまでで紹介した「There is」と「There are」の使い分けや否定文の作り方のポイントをまとめました。
「There is」構文の疑問形を作る方法
Yes/No疑問文の作り方
「There is/are」を使った疑問文の作り方は簡単です。通常の文のThereとbe動詞の場所をひっくり返しましょう。普通の英語の疑問文の作り方と一緒ですね。結果として「Be動詞 + there + 名詞 + 場所や状況を示す語句(省略可)?」という形になります。
Be動詞 + there + 名詞 (+ 場所や状況を示す語句)? = (…に)~はありますか?/(…に)~はいますか?
例えば、「Is there a restaurant nearby?」(近くにレストランはありますか?)や「Is there a meeting scheduled for tomorrow?」(明日、会議の予定はありますか?)のように使います。
Is there a restaurant nearby?
(近くにレストランはありますか?)
Is there a meeting scheduled for tomorrow?
(明日、会議の予定はありますか?)
より具体的な質問を作ることも可能です。例えば、「Is there a good Italian restaurant near the station?」(駅の近くに良いイタリアンレストランはありますか?)のように、求める情報をより詳細に指定することができます。
Is there a good Italian restaurant near the station?
(駅の近くに良いイタリアンレストランはありますか?)
このように、語順の変化の規則を理解することで、簡単に疑問文を作ることができます。また、これらのYes/No疑問文の答え方についても合わせて覚えておきましょう。
Yes/No疑問文の答え方
There is 構文のYes/No疑問文に対する回答は、基本的に「Yes, there is/are.」または「No, there isn’t/aren’t.」という形になります。以下の例を見てみましょう。
質問:「Is there a post office nearby?」
(近くに郵便局はありますか?)
肯定回答:「Yes, there is. It’s just around the corner.」
(はい、あります。角を曲がったところにあります。)
否定回答:「No, there isn’t. The nearest one is about 2 miles away.」
(いいえ、ありません。最寄りの郵便局は約2マイル離れたところにあります。)
回答する際は、単に「はい」「いいえ」だけでなく、追加の情報を付け加えることでより丁寧な返答になります。また、自信がないときは、「I’m not sure, but I think there is…」(確かではありませんが、あると思います…)のようにぼやかすとよいでしょう。
Wh-疑問文の作り方
「There is/are」構文はYes/No 疑問文だけでなく、Wh-疑問文を作ることも出来ます。Wh-疑問文とは、「What」「Where」などの疑問詞を使って、より具体的な情報を求める質問形式です。
「There is/are」を使ったWh-疑問文を作る際は、疑問詞(What/Whereなど)を文頭に置き、その後にbe動詞(is/are)、「there」の順で続けます。
疑問詞(What/Whereなど) + be動詞 + there + 名詞 ? = [何が/どこに] ありますか?
たとえば、WhatやWhereを使った例として以下のような文があります。
What is there to do in this city?
(この街では何をして楽しめますか?)
Where is there a good place to eat?
(美味しい食事ができる場所はどこにありますか?)
また、How manyを使って物があるかどうかではなく数まで聞くことができます。
How many chairs are there in the room?
(部屋に椅子はいくつありますか?)
これらの質問は単なる存在の確認ではなく、より詳しい情報を聞きたいとき使えます。ぜひ自分で疑問詞を使った文を自分で考えて繰り返し練習してみましょう。
Wh-疑問文の回答例
There is 構文のWh-疑問文に対する回答は、質問で求められている具体的な情報を提供する形になります。例えば、「What is there to see in this museum?」(この博物館では何を見ることができますか?)という質問に対して、「There are ancient artifacts, modern art exhibitions, and a dinosaur skeleton in this museum.」(この博物館には古代の遺物、現代アートの展示、そして恐竜の骨格があります。)のように答えることができます。
質問:「What is there to see in this museum?」
(この博物館では何を見ることができますか?)
回答:「There are ancient artifacts, modern art exhibitions, and a dinosaur skeleton in this museum.」
(この博物館には古代の遺物、現代アートの展示、そして恐竜の骨格があります。)
「There is」構文の疑問形まとめ
「There is」構文は、英語で存在「~がある/いる」を表現する際によく使われる基本的な文型です。ここでは、その疑問形の作り方と使い方について、Yes/No疑問文とWh-疑問文に分けてまとめました。
まとめ:「There is」構文の使い方
「There is/are」の使用法は、英語学習において非常に重要な要素です。この表現は、物事や人の存在を示す基本的な構文で、日常会話から フォーマルな文章まで幅広く使用されます。本記事では、「There is/are」の基本的な使い方から質問文の作り方、答え方まで解説しました。
この記事のポイントをまとめるよ!
- 「There is ~」は「~がある」や「~がいる」を表す基本的な英語構文
- 基本構造は「There + be動詞 + 名詞」で、be動詞は後ろの名詞の数で決まる
- 「There is」構文は新しい情報を伝える際に使われる
- 否定文は「There is/are not ~」や「There is/are no ~」で作り、存在しないことを表現する
- 疑問文はbe動詞と「there」の位置を入れ替えて作り、Yes/No疑問文とWh-疑問文がある
- Yes/No疑問文の答え方は「Yes, there is/are.」または「No, there isn’t/aren’t.」
- Wh-疑問文では疑問詞を文頭に置き、具体的な情報を聞くことができる
最後まで読んでいただきありがとうございます。この記事がみなさまの英語力向上に役立てば幸いです。
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