英語のスピーキングを上達させたいけど、話す機会が少なくて困っている方は多いのではないでしょうか。
学生の時の私自身も全く同じ状況に直面していました。オンライン英会話などはお金もかかるし、「先生が怖かったらどうしよう」といった不安もあり、英語で話す機会が全くない生活でした。
どうすれば英語を話せるようになるか悩んでいたときに出会ったのが「独り言英会話」です。
最初は半信半疑でしたが、続けるうちに驚くほど効果を感じるようになったのです。具体的には英語で考える習慣がつき、仕事中や日常のふとした瞬間に英語が自然に出てくるようになりました。
今は、外資系企業でエンジニアとして普段から英語を使って仕事をしていますが、間違いなく独り言トレーニングが生きています。

– この記事は以下のような方におすすめです –
・英語を上達させたいけど、話す機会が少なくて困っている…
・独り言がいいと聞いたけど、本当に効果があるの?
この記事では、「英語の独り言トレーニング」の効果、正しいやり方を詳しく解説します。
また、そもそも独り言で何を言ってわからない人のために日常生活で使える独り言フレーズも紹介します。
独り言を活用して英語力を向上させたい方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
英語の独り言トレーニングの効果とメリット
- 「独り言トレーニング」とは?
- 日本人が英語を話せない理由と独り言の効果
- 英語の独り言を続けるメリット
- 「独り言」であることの強みを生かせる
「独り言トレーニング」とは?
「独り言英会話」は、英語を使って自分の考えや行動を声に出す練習方法です。日常生活の中で「今日はいい天気だな」や「次の会議の準備をしなくちゃ」といったシンプルな表現を英語でつぶやきます。
このトレーニングの特徴は、誰にも気を遣わず、自分一人でリラックスして英語を話せる点です。
特別な教材や相手を必要とせず、いつでもどこでも実践できるため、英語のアウトプットを増やす手軽な方法として注目されています。
特に英語を話す機会が少ない環境でも、独り言なら自分のペースで継続的に練習できるため、初心者から上級者まで幅広く活用できます。
日本人が英語を話せない理由と独り言の効果
日本人が英語を話せない理由の一つに、アウトプット不足があります。
日本の学校教育では文法や読解の学習に重点を置く一方で、実際に英語を「話す」機会は非常に少ないからです。
“授業は英語でやっているが、言語形式の定着(練習 )に重きが置かれ、その知識を活用 したコミュニケーション活動はあまりやっていないことが分かるのである “
引用:吉田研作「日本の学校教育における外国語教育の課題と展望」『複言語・多言語教育研究』第5号, 2017年, pp.3-19
皆さんも英語の授業で、自由に英語を話すような時間はあまり無かったのではないでしょうか。



教科書の英文を音読したりはしたけど、
英会話をする時間は無かった…
これにより、文法や単語の知識はあっても、スムーズに言葉が出てこない状況が生まれがちです。
独り言英会話は、この「話す経験の不足」を補う効果的な方法です。自分一人の空間で気軽に練習できるため、間違いを気にせず話す機会が増え、実際の会話で英語を使う準備が整います。
また、話す練習を重ねることで、自然に語順や表現が定着し、スムーズに言葉が出るようになります。
英語の独り言を続けるメリット
英語を話すことに慣れる
英語の独り言を続けることで、「英語を話すことに慣れる」効果があります。
声に出して話すことで、英語を使うことへの抵抗感が減り、スムーズに発話できるようになります。
文法や語順が自然に身につく
「文法や語順が自然に身につく」ことも独り言トレーニングの大きな利点です。
繰り返し英語の語順で話すことで、意識せずに正しい文法を身につけることができます。
発音練習にもなる
「発音練習」にもつながります。自分の声を聞くことで、発音のクセや間違いに気付き、改善のヒントになります。
語彙力と表現力が向上する
英語の独り言により、「語彙力と表現力が向上する」効果が期待できます。
日常の出来事を英語で表現しようとする過程で、知らなかった単語やフレーズに自然と触れる機会が増えます。
「独り言」であることの強みを生かせる
独り言トレーニングでは、「独り言」であることの強みを生かすことができます。強み、それは自分一人で完結するということです。
実際の会話では、相手にどう思われるだろうと考えてしまい、緊張して言葉が詰まることがあります。
しかし、独り言なら自分だけの空間でリラックスして話せるため、心理的なプレッシャーを感じることなく、自由に表現の練習ができます。
また、独り言では自分のペースで英語を話せるため、焦らずゆっくりと文を組み立てることができます。
その結果、語順や表現の正確さに意識を向けながら練習できるため、より効果的に英語の基礎力を高めることができるのです。
正しい英語の独り言トレーニングのやり方
- 簡単な表現から始める
- 不明点はすぐに調べる
- 声に出して話す
- 録音して振り返る
- トレーニングを継続する
簡単な表現から始める
英語の独り言トレーニングを効果的に進めるためには、最初から難しいフレーズを使おうとせず、簡単な表現から始めることが大切です。
例えば、以下のような表現から始めるのがおすすめです。
- 「I’m hungry.」(お腹が空いた)
- 「It’s a sunny day.」(今日は晴れている)
- 「I need to go to work.」(仕事に行かないと)
このような短いフレーズを使って、自分の状況や気持ちを表現するだけでも、英語を口に出す練習になります。
慣れてきたら少しずつ「because」や「so」などの接続詞を加えて文章を伸ばしていくと、表現の幅が広がります。
ポイントは「間違いを恐れず声に出すこと」です。シンプルな表現から始めて、少しずつ自信をつけていきましょう。
不明点はすぐに調べる
独り言トレーニングを進めていると、「この表現って英語で何て言うんだろう?」と疑問に思うことが必ず出てきます。そうした時は、その場ですぐに調べることが大切です。
例えば、「エアコンをつける」を英語で表現したい場合、「turn on the air conditioner」という表現がすぐに見つかります。
このように、日常的に使う表現を学びながら独り言を続けることで、語彙力が着実に向上します。
スマホの翻訳アプリやオンライン辞書を活用すると便利です。調べた表現はメモに残し、後から繰り返し使うとさらに記憶に定着します。
間違えても大丈夫です。重要なのは、調べたフレーズを実際に声に出して使うこと。自分の言葉として自然に使えるようにするために、積極的に活用しましょう。
声に出して話す
英語の独り言トレーニングで最も重要なのは、実際に声に出して話すことです。頭の中で英語のフレーズを考えるだけでは、スピーキング力の向上にはつながりにくいため、口に出すことが欠かせません。
また、独り言を声に出すことで、耳からも自分の英語を認識でき、記憶への定着が深まります。間違っていても気にせず、とにかく声に出すことが大切です。
録音して振り返る
独り言トレーニングの効果をさらに高めるために、録音して自分の声を振り返ることをおすすめします。自分の英語を客観的に聞くことで、発音のクセや文法のミスに気付きやすくなります。
ポイントは、完璧を求めず、気軽に記録を残すことです。録音アプリを活用して、日常の独り言を振り返る習慣を作りましょう。
自分の英語を聞くのは最初はイヤだと思いますが、少しずつ修正を重ねることで、正確な英語が話せるようになります。
トレーニングを継続する
このトレーニングに限りませんが、英語学習で最も大切なのは「継続すること」です。
1日や2日だけで成果を感じるのは難しいため、日々の習慣として続けていきましょう。最初は1日5分程度から始め、無理のない範囲で少しずつ時間を伸ばしていくのがおすすめです。
例えば、「朝起きた時に3フレーズだけ話す」「寝る前に1日の振り返りを英語でつぶやく」といった簡単な目標を設定してみましょう。
また、英語学習アプリや日記アプリを使って、日々の進捗を記録するのも効果的です。コツコツ続けることで、自然と英語が口から出てくるようになりますよ。
【実践しよう】英語の独り言フレーズ集
英語の独り言は、日常生活のさまざまなシーンで簡単に取り入れられます。
シチュエーション別で使える表現をまとめてみました。独り言で何を言っていいかわからない場合はこれらのフレーズをそのまま真似してみましょう。
- 朝起きた時のルーティン
- 買い物中に使える表現
- 家事をしながらの独り言
- 夜寝る前の振り返り独り言
- 驚いた時の独り言
- 困った時の独り言
- 感動した時の独り言
朝起きた時のルーティン
朝起きた直後は、独り言トレーニングを始める絶好のタイミングです。なぜなら朝の行動は毎日繰り返すものなので、シンプルなフレーズを習慣化しやすいからです。
以下のようなフレーズをモーニングルーティンにしてみましょう。
- “I just woke up.”(今起きた)
- “I need to brush my teeth.”(歯を磨かないと)
- “It’s a beautiful morning.”(気持ちの良い朝だな)
最初は短いフレーズから始め、慣れてきたら「I have a meeting today, so I need to prepare.」(今日は会議があるから準備しないと)など、少し長めの表現にもチャレンジしてみましょう。
買い物中に使える表現
買い物中に目に映る商品や自分の行動を英語で説明することで、語彙力を効果的に高めることができます。
例えば、以下のようなフレーズをつぶやいてみましょう。
- “I need to buy some milk.”(牛乳を買わないと)
- “Where is the bread section?”(パン売り場はどこかな?)
- “This looks fresh.”(これ、新鮮そうだな)
さらに、商品を選びながら「I wonder if this is on sale.」(これ、セール中かな?)や「I should check the ingredients.」(成分を確認しないと)など、具体的な状況に合わせて表現を増やしていきましょう。
買い物中の独り言は、視覚情報にも結びつけられるため、表現が定着しやすいです。
家事をしながらの独り言
家事をしながら英語を勉強できるので、一石二鳥です。
日常の動作を英語で表現することで、自然と語彙力や表現力が向上します。
例えば、以下のように話してみましょう。
- “I’m washing the dishes.”(皿を洗っている)
- “I need to vacuum the floor.”(床に掃除機をかけないと)
- “I’m doing the laundry now.”(今、洗濯をしているよ)
また、作業の途中で「I should organize the closet.」(クローゼットを整理しないと)や「This detergent smells nice.」(この洗剤、いい香りだな)など、自分の気付きを英語でつぶやくのも効果的です。
家事の動作についても日々繰り返すため、同じ表現を何度も使うことで自然と記憶に定着します。
夜寝る前の振り返り独り言
夜寝る前に英語で一日を振り返ってみましょう。
- “Today was a productive day.”(今日は充実した一日だった)
- “I learned something new at work.”(仕事で新しいことを学んだ)
- “I’m grateful for my friends and family.”(家族や友達に感謝している)
さらに、明日の予定についても触れると効果的です。
- “Tomorrow, I have a meeting at 10 a.m.”(明日は10時に会議がある)
- “I should go to bed early.”(早く寝たほうがいいな)
このように起きたことや予定を英語で表現することで、自己表現力が高まり、より自然に英語で考える習慣が身につきます。
驚いた時の独り言
驚いたときに使う英語の独り言は、日常のさまざまな場面で役立ちます。
感情を素直に表現するフレーズを練習することで、英語の自然な反応を身につけられます。
以下のようなフレーズを使ってみましょう。
- “Wow, that’s amazing!”(うわー、すごい!)
- “I can’t believe it!”(信じられない!)
- “No way!”(まじか!)
予想外の良いニュースを聞いたときや、映画の衝撃的なシーンを見たときなどに、これらの表現を使ってみましょう。
困った時の独り言
困った時の独り言は、ネガティブな感情や状況を英語で表現する良い練習になります。
- “What should I do now?”(どうしようかな?)
- “This is harder than I thought.”(思ったより難しいな)
- “I’m stuck.”(行き詰まったな)
例えば、パソコンが動かないときに「The screen is frozen.」(画面が固まった)や、計画がうまく進まないときに「I need to figure this out.」(解決しないと)など、状況に応じて表現を工夫しましょう。
感動した時の独り言
感動した時の独り言は、ポジティブな感情を英語で表現する練習に最適です。
以下のようなフレーズを使ってみてください。
- “That movie was touching.”(あの映画、感動したな)
- “This song gives me chills.”(この曲、鳥肌が立つ)
- “I’m so moved right now.”(今すごく感動している)
このように感動した瞬間に英語で独り言をつぶやくことで、とっさの感情表現の幅を広げられます。
英語の独り言トレーニングで注意すべきポイント
- 独り言だけでは限界がある
- 正しい発音や文法を確認する
- おすすめの他のトレーニング方法
独り言だけでは限界がある
英語の独り言トレーニングは効果的ですが、単独での学習には限界があります。理由の一つは、相手の反応がないことです。
実際の会話では、相手の質問に答えたり、話の流れに合わせて即座に返答する必要がありますが、独り言ではその練習ができません。
また、間違いの修正が難しい点も挙げられます。独り言では、自分の発音や文法ミスに気づきにくく、誤った表現を繰り返してしまう可能性があります。
さらに、リスニング力の向上には不十分です。会話は相手の話を理解し、適切に反応することも求められますが、独り言では聞き取る練習ができません。
そのため、独り言トレーニングは基礎力強化として活用しつつ、実際の会話やリスニング練習と組み合わせることが重要です。
正しい発音や文法を確認する
独り言トレーニングでは、自分の発音や文法が正しいかを確認するのが難しいです。
そのため、意識的に発音や文法を調べる必要があります。
正しい発音を調べる方法
例えば、「How do you pronounce ‘schedule’?」(”schedule”の発音ってどうだっけ?)と疑問に思ったらすぐに調べます。
発音を調べる際は、Google検索で「〇〇 + 発音」と入力しましょう。


文法が正しいかを調べる方法
Grammarly や DeepL Write などのツールを使用すると、入力した文章の文法ミスや表現の間違いを自動で指摘してくれます。


独り言をより効果的にするためには、こうしたツールを活用し、自分の英語を客観的に見直すことが大切です。
おすすめの他のトレーニング方法
英語の独り言トレーニングは効果的ですが、他の練習方法と組み合わせることで、さらに効果を高めることができます。
筆者がこれまでにやってみたトレーニング方法で効果が高かったものは以下の3つです。
- シャドーイング
- オンライン英会話
- 英語日記
まず、シャドーイングを取り入れましょう。ネイティブの音声を真似して発音やリズムを強化できるため、独り言での発話がより自然になります。
シャドーイングの効果的な方法については以下の記事で説明しています。TOEICの点数も上げることができるのでぜひチェックしてみてください。


当然、オンライン英会話を活用して、実際の会話の練習を増やすのも効果的です。独り言で学んだフレーズを、リアルな会話で使ってみることで表現の定着が促進されます。
英語日記を書くのもおすすめです。独り言で話した内容を文章として残すことで、文法の確認や表現力の向上につながります。
まとめ:英語の独り言でスピーキング力を高めよう



今回の内容をまとめるよ!
- 英語の独り言は、自分一人で気軽にできる効果的なアウトプット練習法
- 継続することで、語彙力、文法力、発音の向上が期待できる
- 簡単なフレーズから始め、わからない表現はすぐに調べる
英語の独り言トレーニングは、自分一人で気軽に始められ、続けることで確実に英語力向上につながる効果的な学習法です。
シンプルなフレーズから始めるだけでも、語彙力や文法の理解が深まり、英語を話す自信がついてきます。
もちろん、独り言だけでは実際の会話スキルを完全にカバーできないため、オンライン英会話やシャドーイングと組み合わせるとさらに効果的です。
ぜひ、日常生活の中に取り入れ、無理なく継続してみてください。継続することで、自然と英語が口から出てくる自分に変わっていけるはずです。
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