英語で仮定「もし~なら」と言うとき、
「if」ばかり使ってしまう。
英語で「もし~なら」といった条件を表すとき、まず「if」を使った仮定法が思いつくと思います。
確かに「if」は多くの場面で使える接続詞です。しかし、状況によっては「if」以外の接続詞を使うことで、より正確に情報を伝えられることがあります。
「if」以外の仮定表現4つを紹介するよ!
- as long as「~する限りは」
- assuming that「~と仮定して」
- provided that「~という条件を満たす場合は」
- on the condition that「~という条件で」
if以外で「もし~なら」を表す4つの接続詞のニュアンスの違い
「if」以外に「もし~なら」という条件を表す接続詞でよく使われるものとして、上記で挙げたように「as long as」「assuming that」「provided that」「on the condition that」の4つがあります。
これらはすべてあとに続くものが条件となりますが、ニュアンスや使われる場面に明確な違いがあります。
それぞれの表現のニュアンス、および使われる場面の範囲を視覚的に表すと以下のようになります。
数字は1が最もカジュアルで、10が最もフォーマルな場面を表しています。
「as long as」= 継続条件
・意味:「~する限り」
・使い方:条件が継続している間に限り、ある結果が保証される状況を示す
「assuming that」= 仮定条件
・意味:「~と仮定して」
・使い方:特定の状況が既に成り立っているかのように話を進める
「provided that」= 制限条件
・意味:「~といった条件を満たす場合は」
・使い方:特定の条件が満たされる場合に限り、何かが許可されることを示す
「on the condition that」= 具体的条件
・意味:「~という条件のもとで」
・使い方:フォーマルな場で具体的な条件を提示する際に使用
「if」や「as long as」はカジュアルな場面からフォーマルな場面で比較的広く使われるのに対して、「on the condition that」はかなり限定的でフォーマルな場面で使われます。
日本語の意味だけではなく、こういった場面に合わせた使い分けができるとよいでしょう。
if以外で「もし~なら」を表す4つの接続詞の使用例
以下にそれぞれの表現を使用した例文をご紹介します。文章中での使い方を具体的にイメージしてみましょう。
「as long as」の用法
「as long as」は、「~する限り」と訳され、特定の条件が満たされている限り、何かが可能であることを示します。
この接続詞は、条件が継続している間に限り、ある結果が保証される状況を表現する以下の例文のような場面に適しています。
”As long as you keep practicing every day, you’ll be able to speak English fluently by this time next year.”
「毎日練習を続ければ、来年の今頃には流暢に英語を話せるようになっているはずだ。」
この例文では、「as long as」を使用して、毎日の練習という継続条件を満たせば、来年の今頃までに英語を習得できることを示しています。
“As long as you maintain high performance, there will be opportunities for promotion.”
「高いパフォーマンスを維持している限り、昇進の機会があります。」
「高いパフォーマンスを維持している限り」という部分が条件で、この条件が満たされている間、昇進の機会が存在するという表現です。
「as long as」を使用することで、成果を出し続けるというニュアンスを含んでいます。
「assuming that」の用法
「assuming that」は「~と仮定して」といった意味で、不確定な前提のもとでの行動や決定を示す際に使われます
ややフォーマルな場面で使われ、計画や提案の文脈で用いられることが多いです。
“Assuming that the client agrees to our terms, we will start planning the project.”
「クライアントが私たちの条件に同意すると仮定して、プロジェクトの計画を開始します。」
「assuming that」を用いて、「クライアントの同意を前提にあらかじめ計画を立てましょう」といった表現をしている場面です。
この接続詞は、特定の前提が成立していると仮定した上での計画や行動を説明する際に便利です。
“Assuming that the movie starts at 10, we should leave here by 9 to catch it. “
「映画が10時に始まると仮定して、それに間に合うように9時にはここを出発しよう。」
この例文では、「assuming that」を用いて、映画の開始時刻を10時と仮定しています。
その仮定のもとで、映画に間に合うための出発時刻を計画しています。
カジュアルな会話においても「assuming that」を使用することで、柔軟な計画を立てることが出来ます。
「provided that」/「providing that」の用法
「provided that」もしくは「providing that」(カジュアル寄り)は「~といった条件を満たす場合は」といったニュアンスを含み、具体的な条件が満たされる場合に限り何かが許可されるときによく使われます。比較的フォーマルな文脈でよく使用され、条件付きの許可や可能性を表現するのに適しています。
“You can work from home, provided that all your tasks are completed on schedule.”
「すべてのタスクが予定通りに完了している場合に限り、在宅勤務が可能です。」
この例文では、タスクが予定通りに完了していることを制限条件として在宅勤務が許可されるといった表現となります。
“You can join the trip, providing that you pay your share by the end of the week.”
「今週末までに自分の分を支払えば、その旅行に参加できます。」
条件は「今週末までに自分の分の料金を支払うこと」であり、その制限条件が満たされた場合にのみ、「旅行に参加できる」という結果が得られます。
「on the condition that」の用法
「on the condition that」は「~という条件のもとで」と訳され、具体的な条件を提示する際に使用される表現です
非常にフォーマルな場面、特に法的な契約や正式な合意を伴う状況で用いられる表現です。
カジュアルな会話ではほとんど使用されません。
“We agree to lower the price on the condition that you increase the order volume.”
「注文量を増やすという条件で、価格を下げることに同意します。」
「on the condition that」を使用して、価格引下げに対する明確な条件(注文量の増加)を設定しています。
この条件が満たされた場合にのみ、合意された価格引下げが適用されることを正式に示しています。
“We will extend the project deadline on the condition that you submit a detailed progress report by tomorrow.”
「詳細な進捗レポートを明日までに提出するという条件で、プロジェクトの締切を延長します。」
この例文では、プロジェクト締切を先延ばしにすることに対して、期日を含めた具体的な条件を提示しています。
この接続詞は、フォーマルな状況で何かを可能にするための明確な条件を提示する際に有効です。
if以外で「もし~なら」を表す4つの接続詞まとめ
この記事のポイントをまとめるよ!
- 「if」 = あらゆる条件
・「もし~なら」
・カジュアル~フォーマル - 「as long as」= 継続条件
・「~する限り」
・カジュアル~フォーマル - 「assuming that」= 仮定条件
・「~と仮定して」
・ややフォーマル - 「provided that」= 制限条件
・「~といった条件を満たす場合は」
・フォーマル - 「on the condition that」= 具体的条件
・「~という条件のもとで」
・非常にフォーマル、書き言葉
「if」以外で「もし~なら」という条件を表す接続詞には「as long as」「assuming that」「provided that」「on the condition that」の4つがあります。
「as long as」は継続的な条件、「assuming that」は仮定条件、「provided that」は制限条件、「on the condition that」は具体的な条件のニュアンスを持っています。
また、それぞれの接続詞にはカジュアル度/フォーマル度があります。「as long as」は比較的カジュアルな場面からフォーマルな場面で広く使われます。
一方で「on the condition that」はかなり限定的でフォーマルな場面で使われます。日本語の意味と合わせてこのような観点でもこれらの表現を覚えておくと良いでしょう。
この記事が皆さまの英語学習のお役に立てば幸いです。
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